「壌 大手町」オープン!
本日2017年2月23日(木)に大手町パークビルディングB1に立ち飲み「壌 大手町」をオープンすることになりました!
豚肉大好きで豚組ばかりアピールしてきた私ですが、運営する株式会社グレイスには、大きく分けると豚肉にこだわる「豚組」と新たな立ち飲みの先駆者的な存在である「壌」という2つのブランドがあります。
「壌」について
2003年、西麻布にオープンした「壌」は『立ち飲み=疲れたオヤジの集まるところ』
そんな立ち飲みのイメージを覆し、全く新しい立ち飲みを提案しスタートしました。
私はまだ入社前にオーナーである中村にレセプションに招待していただき、壌という店のカッコよさに感動したのを覚えています。
飲み物は500円、食べ物は300円。ただ安いだけではなく、こだわりの焼酎・日本酒、料理は職人の手作りという本気度合い。とにかくかっこいいインテリア。流れてくる70〜90年代の懐かしい洋楽。
立ち飲みを経験したことが無かった私は、立ち飲みってこんなに気持ちの良いものなんだと度肝を抜かれました。
…まあでもその時は完全に他人事でしたが(笑)
「壌」の本質
以前書いたとおり、
http://kuni9244.hatenablog.com/entry/2013/04/28/032530
このグレイスという会社では完全に「豚組っ子」の私ですが、実は4ヶ月ぐらい赤坂の壌(今は「壌 泡組」)で仕事をした経験があります。
そこで学んだのは、壌という店は実はそんなカッコよさとか気持ちよさだけではなく、「コミュニティの場」として成り立っているということでした。
壌はただ単に「大人がかっこよく立ち飲みする店」なのではなく、まるで学生サークルのたまり場のように、いつでも「そこに行けば誰かいる」というような安心感があります。
この「コミュニティの場」としての要素こそが、「壌」の最大の強みなんだということに気付きました。
なぜ大手町パークビルディングに「壌 」なのか
正直に言えばご誘致いただいたからです(笑)
実は最初にお声がけいただいた時はお断りしました。
大手町1-1-1という東京のど真ん中。日本を代表するような大手企業の本社が多い土地で、壌がコミュニティの場として通用する訳ないと思いました。
しかも住所こそ素晴らしいのですが、実際見に来ると大手町・丸の内・東京駅というキーワードから見るとちょっと外れにあるんですよ…東京駅から歩くとおよそ10分。
丸ビル・新丸ビルから続く地下通路を歩いて永楽ビル(イーヨ!!)までは賑わっています。
ところが東京駅方面から来て日比谷通りを渡ると、途端に「過疎地」という印象が否めなかったのです。
でも、しばらく考えているうちに、そんな「外れ」にあるからこそ、壌としてむしろ「コミュニティの場」になりうるんじゃないかと思えるようになったのです。
都心の真ん中にポッカリとある、ちょっと外れの横丁の入口にある「心の拠り所」になれるんじゃないかと…
「壌 大手町」にこめた想い
今回、大手町の新店では「壌」の良さを引き継ぎつつ、新たに「日本人の心の温もり」というテーマを追求してみました。
クラフトビール・ワイン・焼酎・日本酒・ウイスキーなどを中心に「ジャパニーズブランド」のお酒を多く取り揃え、料理はきんぴら・ひじき・筑前煮などのどこか懐かしさを感じる和のお惣菜、姉妹店である豚組での独自仕入れルートを活かし、全国のブランド豚を使用した豚肉料理を用意します。
お酒にしてもブランド豚にしても、全国の様々な作り手が熱い思いを込めて作り上げたものが沢山あります。私たちも心をこめてそんなお酒やお料理をご提供することで、人の心の温もりを感じていただきたい。
また、そんなところからスタッフやお客さま同士の会話が生まれ、壌ならではのコニュニケーションに繋がれば…と思っています。
豚肉への想い
今回、バータイムの料理のウリのひとつとして豚肉料理を提供します。
例えば、「茨城県 梅山豚の焼売」「長野県 幻豚のソーセージ」「静岡県 金豚王ロース味噌漬焼き」など、ブランド豚を使用したメニューも登場します。
でもこれらの一部は、実は店で作ったものではなく、生産者の方による加工品(つまり出来上がり品)です。
でも私はこれを堂々とおすすめしたいのです。
今まで豚組では、とんかつはロース・フィレ、豚しゃぶでは肩ロース・バラを使用してきました。
世間の豚肉料理を見渡しても、トンテキやしょうが焼きではロース、角煮や回鍋肉ではバラ、使われる部位にはどうしても偏りがあります。
では、モモやウデなどあまり使われない部位はどうするか…
(写真は豚組しゃぶ庵にて提供しているもの)
ブランド豚を作っている豚肉農家さんは、私どものような飲食店に快くロース・フィレ・肩ロース・バラを提供しながら、消費量の少ないその他部位を独自の工夫によって消費しようとしています。
つまり、ソーセージを始めとする「加工品」を作って、余すことなく販売しようと努力しているのです。
都内の有名デパートで取り扱ってもらったり、農場の忙しさの合間を縫って直接販売会を行ったり…
その苦労をなんとなくずっと感じてきました。
豚組でも半頭買い(全部位セット)にチャレンジしたことはあります。
でも、とんかつと豚しゃぶで消費する部位の量に比べると、その他の部位を使った料理で使用できる量ではあまりに違いがありすぎました。結果、無駄にしてしまう事があり、半頭で扱うことは困難を極めましたm(_ _)m
だから今回、完全ではないにしても、少しでも他の部位を使った加工品を取り扱うことで協力できればと思い、豚肉の加工品を積極的に取り扱うつもりです。
ブランド豚の加工品は本当に驚くほどに美味しいものが沢山あります!
壌ではそんな加工品をちょっとずつ食べられるので、ぜひお試しください!
あらたな試み「とん汁定食」
今回はランチにも全力で取り組み、姉妹店豚組でのノウハウを活かした日本人のソウルフードとも言える「とん汁定食」を提供します。
昨今はワンコインランチやメガ盛りが騒がれましたが、「そんなに沢山たべられない」「体に優しいものを食べたい」などと思っていらっしゃる方も多かったはず。
もちろん高いお金を払えば美味しいものは食べられるのかもしれませんが、使用食材・価格面でも安心して食べられる「史上最高のとん汁定食」を目指します。
ブランド豚のバラ肉と野菜から甘みを引き出し、会津味噌と醤油・酒など少量の調味料だけを使用した極めてシンプルで優しい味付けのとん汁。
ふっくらと炊き上げた白飯。漬物やお惣菜・ちょっとした豚肉料理など3点の小皿。ボリュームはそれほど多くないかもしれませんが、心に染み渡る定食に仕上げました。
豚組しゃぶ庵の名物「とろとろ角煮」も乗ってます(笑)
今回、ご飯は日本製ホーロー鍋「バーミキュラ ライスポット」を使用して炊き上げます!
実は知らなかったという人もいるかもしれませんが、バーミキュラは名古屋の愛知ドビーさんが作っているメイドインジャパンの製品です。
ここもやはり日本人の想いが詰まったものを使いたかったんです(笑)
この鍋で炊くご飯が本当に美味しい!
米の一粒一粒がしっかりと感じられ、米の甘みが何倍にも増します。
ガス釜で炊くお米はもちろん美味しいのですが、一度に2升とか3升とかたくさん炊くのに向いています。今回の壌のような小さなお店では、保温しているうちに味がどんどん落ちてしまう…
そこで今回は5合ずつを時間差で炊き上げ、できるかぎり炊きたてのご飯をご提供するという試みをします。
時間によっては少しだけ冷めてしまう事もあるかもしれませんが、この鍋で炊き上げたご飯は少しレンジで温めるだけで、炊きたてと遜色ない美味しさで温まります。
とん汁はお持ち帰りも可能とし、手作りのおにぎりなどもご用意する予定です。
最後に
新しくオープンする大手町の「壌」は、ひとりでもお仲間同士でも、ランチでもちょい飲みでも、気楽に立ち寄っていただき、日本人の想いが詰まったお酒やお料理を楽しみながら、スタッフや周囲のお客さま同士でも気楽に会話を愉しんだり…
作り手の温もり・スタッフの温もり・隣に立っている人の温もりを感じていただければと思っております。
サッと立ち寄って、店を出る時にはちょっとホッとした気持ちになっていただける。
そんなお店になりたいと切に願いつつ、オープンいたします!(いや、もうオープンしましたw)
壌 大手町
〒100-0004千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディングB1
TEL:03-6551-2360
営業時間:ランチ 11:00〜16:00 BAR 16:00〜24:00
定休日:土日祝日